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【言葉を贈り物に・・】 大岡信 [言葉]

こんにちは。
たくさんの方々に読んでいただけて、嬉しいです。ありがとうございます。

今日は、大岡信の 『詩 ことば 人間』 からです。

詩・ことば・人間 (講談社学術文庫 (672))

詩・ことば・人間 (講談社学術文庫 (672))

  • 作者: 大岡 信
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1985/02
  • メディア: 文庫



本よりの抜粋です。

フランス語の贈り物という言葉の中には、もと、人を喜ばせ面白がらせる言葉という意味があった。

人を喜ばせるために言葉を贈り物にするという思想があった。

これはなかなか意味深いことのように思われる。

じつは日本でも、古い時代にはそういう思想があった。

現代においては言葉を贈り物にするという思想は、

われわれのなかに自覚的にはあまりないと思われるが、

平安時代あたりには、言葉は時に最高の贈り物だった

・・・贈り物というのはささやかなものであっていい。

ささやかだからこそ、それをもらったほうでは自分の心の中で暖め、もてあそび、楽しむことができる。

・・・頼りなくささやかなものの集まりが、時にあって驚くべき力を発揮するところに、

じつは言葉の昔も今も変わらない偉大な力があるのだった。






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